オフィス移転業者の選び方とは?サービス内容から見る5つの選定基準
オフィスの移転にあたり、どのような基準で業者を選ぶべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
選定基準の例としては実績数や見積金額、担当者の印象などが挙げられますが、忘れずに重視したいのが移転業者のサービス内容や作業範囲です。
サービス内容や作業範囲は移転業者によって異なるため、十分に確認しないまま契約を進めてしまうと、後になって依頼する想定だった作業を対応してもらえず、トラブルになる恐れがあります。
特にオフィス移転では非常に多くの作業が発生するため、必要とする対応を受けられるか事前に確認することが重要になってきます。
そこで今回はオフィス移転業者を選ぶ際に重視したい5つのサービス内容をご紹介します。
1.移転業者がオフィス移転計画とスケジュールの作成をしてくれるか
非常に多くの作業が同時に進行するオフィス移転では、移転計画とスケジュールの作成はほぼ必須といえます。
オフィス移転計画やスケジュール作成業務が必要な理由
オフィス移転では業者だけではなく、自社の社員も荷造りなどの作業が必ず発生します。
移転までにやるべき作業とその期日を把握するために、当日までの計画スケジュールや当日のタイムスケジュールを作成してもらう必要があります。
また、荷物の搬出順序やトラックへの積み方など、細かい点においても事前に計画を立てて明示してくれる業者であれば運搬時のトラブル防止に繋がります。
移転計画・スケジュール作成業務から見る選定基準
業者によっては移転マニュアルの作成や社員へのオフィス移転説明会を開催してくれることもあります。
特に社員数の多い企業では、社内への移転情報の共有も労力を要します。
移転担当者の労力削減という観点で選定基準のひとつとして考えてみても良いかもしれません。
2.移転業者がオフィスレイアウトの設計・工事をしてくれるか
移転作業と共にオフィスレイアウトの設計・工事も一括して依頼することは、特に進行管理において大きなメリットがあります
オフィスレイアウトの設計・工事業務が必要な理由
前述の通り、オフィス移転では非常に多くの工程が同時進行で発生します。
各工程で関与する業者の数が増えれば増えるほど進行管理が難しくなり、作業のバッティングや移転作業の遅延などが起こり得ます。
特にオフィスレイアウトの設計・工事の進行は後の移転作業に大きな影響を及ぼします。
設計が遅れると工事も遅れ、工事が遅れると移転作業も遅れてしまいます。
スムーズなオフィス移転のためにも、全体の進行を見越して管理してもらえる業者に依頼することをおすすめします。
オフィスレイアウトの設計・工事業務から見る選定基準
オフィスレイアウトの設計は、消防法や災害、セキュリティ面の対策など専門的な知識を必要とします。
加えてオフィスレイアウトは社員の業務効率に関わるため、自社の目的や要望に沿った提案をしてもらうことが望ましいです。
これらを満たした業者であるか否かは、Webサイトに掲載された実績情報やサービス内容などからある程度読み取ることができます。
依頼前に業者と直接話をする機会にあわせて確認するようにできればさらに安心です。
また、オフィスのデザインにこだわりたい場合にも実績情報を確認することである程度選定できます。
どのようなオフィスの内装に携わってきたのか、デザインの観点から確認してみましょう。
理想に近い施工実績があると、求めているオフィスデザインを実現してもらいやすくなります。
3.オフィス移転業者が電話・電気・LANの配線工事をしてくれるか
意外と忘れてしまうのが電話や電気、LANケーブルなどの配線工事です。
対応してもらえるか確認しましょう。
電話・電気・LANの配線工事が必要な理由
配線工事は全体の照明や電源から、社員が使用するネットや電話まで移転後のオフィスにおける環境構築に必須です。
配線を加味したレイアウトを設計・工事する必要があるため内装工事とあわせて依頼するようにしましょう。
電話・電気・LANの配線工事から見る選定基準
業者によっては、電話番号の取得やコピー機の手配なども代行してくれます。
こちらも移転計画・スケジュール作成業務と同様に企業の規模が大きいほど担当者の労力は削減されます。必要に応じて相談するとよいでしょう。
4.移転業者で旧オフィスの原状回復工事をしてくれるか
旧オフィスの原状回復工事も移転業者で実施してもらえるか事前に確認しておきましょう。
旧オフィスの原状回復工事が必要な理由
原状回復工事は旧オフィスを入居時の状態に戻すことを指します。
工事の時期は入居時の契約で決められていることが多いため、新オフィスへの引っ越しと旧オフィスの退去を加味したスケジュール調整が必要となる可能性が高いです。
移転作業とあわせて対応してもらえる業者であれば安心して任せることができるでしょう。
特に退去や原状回復の時期は契約に関わりますので、選定基準の優先度としてはかなり高いといえます。
旧オフィスの原状回復工事から見る選定基準
オフィスの契約内容によっては、工事の作業箇所や範囲も定められている場合があります。
指定された工事の内容があれば、対応してもらえる業者を選定基準のひとつにしましょう。
5.移転業者がオフィス移転時に出た不用品の回収をしてくれるか
配線工事と同様に不用品の回収作業も意外と忘れてしまうことが多いです。
移転業者に回収してもらえるか確認しておきましょう。
不用品の回収が必要な理由
オフィス移転では多くの不用品や廃棄物が出ることが多く、種類に応じて複数の処分業者に依頼しなくてはなりません。
デスクやチェアなどは産業廃棄物処理業者に依頼したり、プリンターなどのOA機器は不用品回収業者に依頼したりと、回収依頼だけでも時間や手間がかかります。
特に旧オフィスの不用品は退去日までの回収という期日もありますので、移転業者に一括して依頼できると非常に便利です
不用品の回収業務から見る選定基準
移転業者の中には不用になった家具などの買取サービスも提供しています。
まだ使えそうなオフィス家具などは買い取ってもらうことで移転費用の削減にも繋がるため、選定基準の参考として抑えておきましょう。
オフィス移転は安心して任せられるプロの業者に依頼しよう
オフィス移転は、荷物を運ぶ引っ越し作業だけには留まりません。
快適な業務環境を作るためのレイアウトの設計やそれに伴う内装工事や電気工事、また旧オフィスでの原状回復作業など多くの工程が必要となります。
知識や経験がないとトラブルにも繋がる可能性もあるため、専門的なノウハウをもつプロのオフィス移転業者に依頼することで、スムーズなオフィス移転を実現することができるのです。
移転業者を選ぶときには、依頼したい作業を対応してもらえるか必ず確認するようにしましょう。
一つの移転業者に全て依頼することができれば、複数の業者に頼むよりも費用の削減ややりとりの手間も抑えられます。
どのような作業をどの範囲まで対応してくれるのかチェックし、作業費用も比較しながら自社に合った移転業者を選びましょう。