オンラインでの会議や打ち合わせが主流になり、Web会議に適したオフィスレイアウトを考えている企業も多いのではないでしょうか。

コロナ禍の影響を受け、今まで対面で行っていた商談なども、社内外問わずWeb会議を取り入れるケースが増えてきました。

そのため、企業ではいかに効率よく、快適にWeb会議を実施できるようにするかが課題として挙げられています。

ネット環境の準備だけではなく、オフィスのレイアウト方法によっても、Web会議のしやすさは変わってきます。

会議の形式は変わったものの、オフィスレイアウトが従来のままでは、本来会議室や商談室として使用していたスペースが上手く活用できず、無駄な空間を作り出してしまっている可能性もあります。

この記事では、Web会議を意識したオフィスレイアウトの重要性と、具体的なレイアウトのポイントについて解説していきます。

Web会議を意識したオフィスレイアウトの重要性

Web会議は対面に比べ、パソコンやスマホがあればいつでもどこでも会議を実施できるというのがメリットです。

しかし、オフィスが適した環境になっていないと、Web会議がしづらいという意見もしばしばあるでしょう。

具体的なオフィス環境やレイアウトの中身を考える前に、まずはWeb会議を意識したオフィスレイアウトの重要性について押さえていきましょう。

スムーズなWeb会議ができる

ネット環境や設備が整ったオフィスではスムーズなWeb会議を実施することができます。

通信環境の重要性

オフィスの通信環境が悪いと、通話が途中で切れてしまったり、画面がフリーズしてしまったりする可能性があります。

設備の重要性

また、照明の影響で、カメラに映った顔に影が入ってしまうと、表情が暗く見えてしまい、相手への印象もあまり良くありません。
 
大事な取引先との商談や大勢が参加する会議の時に、そうしたアクシデントや映り方は回避したいものです。

安心してWeb会議を行えるように環境や設備を整えておくことが重要です。

社員全員への配慮になる

Web会議は、ヘッドセットやイヤホンを付けて参加することも多いため、自席のある執務室でWeb会議に参加する企業も多くあります。

Web会議に参加する社員への配慮

音声が周りに漏れることはないのですが、自分が発言をするときには周りに声が聞こえてしまうため、近くで仕事をしている同僚に迷惑をかけていないか不安になることもあるでしょう。

それが原因で、発言を躊躇してしまったり、声が小さくなって上手く意見が伝わらなければ、相手にマイナスの印象を与えかねません。

Web会議を行っていない社員への配慮

逆に何も気にせず、大きな声で話し続けると、周りの同僚の気が散ってしまい、仕事の業務効率が下がる可能性があります。

執務室内でのトラブルを防ぐためにも、Web会議を意識したオフィスレイアウトにすることは重要と言えるでしょう。

Web会議に対応するためのオフィスレイアウトのポイント

Web会議に対応したオフィスレイアウトは、会議室や商談室のような独立した空間と執務室のような周りに人がいる空間とで、気を付けるポイントが異なってきます。

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

ネット環境とマイクやスピーカーなどの設備を整える

安定したネット環境は、Web会議を実施する上でとても重要です。

オフィス全体

オフィスのあらゆる場所でWeb会議を行う企業の場合は、執務室はもちろん、会議室や商談室などの区切られた空間でもスムーズなネット回線を利用できるようにする必要があります。

会議室・商談室

複数人で同じWeb会議に参加することも考えられます。
会議室の大きさに合わせ、専用のマイクやスピーカーの設置、また共通の画面を映し出せるようモニターなどもあると便利でしょう。

表情が明るく見える照明を取り入れる

Web会議ではカメラを使うため、照明への配慮も必要です。

執務室

社員全員に対して綺麗に照明を当てるのには限界があるでしょう。
各社員のデスクに小型のライトを設置できると安心です。

会議室・商談室

独立した空間が想定されるため、執務室のような個人への光源は不要です。
窓から外の光を取り入れることや、照明の位置を考慮してデスクを配置するようにしましょう。

防音効果と周りを気にしないための工夫を行う

社員同士で頻繁にWeb会議を実施する場合は、実施場所が自席となるケースも多いでしょう。

自席でのWeb会議にあたっては、出来る限り周りへの音や視線などを気にせず行える環境を作り出すことが大切です。

パーテーションを設ける

自席でのWeb会議にはパーテーションが有効です。

吸音効果の高いパーテーションであれば防音対策にもなり、自分の声や周りの音も遮断されるため、集中を妨げずWeb会議や仕事をすることができます。

しかしながら、個人のデスクにパーテーションを固定してしまうと、社員同士のコミュニケーションの機会が減ってしまう可能性も考えられます。

そうした際には、キャスターの付いた可動式のパーテーションを選ぶようにすれば、必要な時にだけ使用するなど、柔軟な対応ができるでしょう。

個室型のワークブースを設ける

Web会議用に個室型のワークブースを設置する方法もあります。

個室型のワークブースであれば、周りを気にせず気兼ねなくWeb会議に取り組めますし、同僚とのトラブルが起こることもありません。

最近では、ボックス状で簡単に組み立てられるブースもあります。
クリアパネル仕様のものを選ぶと、圧迫感もなく長時間のWeb会議にも向いているでしょう。

また、少人数で座れるよう対面式になっているものや、半個室のような形式であれば、Web会議だけでなく、面談やミーティング、集中スペースとしても利用でき、汎用性があります。

オープンスペースでフリーアドレスにする

オープンスペースでフリーアドレスにするのも一つの方法です。

オープンな環境で自由に席を選ぶことができれば、人が少ない場所を選んでWeb会議をすることができます。

また、集中スペースと会議スペースというようにオフィス内をゾーニングすることによって、周りに気を遣うことは少なくなるでしょう。

Web会議のしやすいオフィスレイアウトを考えよう

オンラインでのコミュニケーションが一般的になり、Web会議の需要はますます伸びていくと考えられます。

オフィスレイアウトを考える際には、Web会議のしやすさや環境面も考慮しておくことをおすすめします。

まずは、社員のWeb会議を行う頻度や規模などを把握し、自社に合った理想の形を考えましょう。

その上で、今回ご紹介したレイアウトポイントを押さえ、安心・快適なWeb会議が行えるオフィス環境を整えていきましょう。