オフィスの応接室レイアウトのポイント6選!来客者を意識した空間づくりをしよう
オフィスのレイアウトを考える中でも、特に応接室は社外の来客者を通す空間でもあるため、レイアウト方法や家具の選定など悩まれる担当者の方も多いのではないでしょうか。
応接室は、大事なお客様やクライアントをもてなす空間として使われることがほとんどですが、その他にも役員会議や社員の打ち合わせなど、最近では社内外問わず、さまざまなシーンで使われるケースが増えてきました。
社員だけが使用する執務スペースとは異なり、応接室のレイアウトには社外の方をお迎えし、おもてなしする役割があるため、失敗はしたくないものです。
この記事では、最近の応接室の使用目的の変化を考えつつ、来客者を意識したレイアウトのポイントをご紹介します。
応接室の使用目的と変化
応接室は一般的に、大切なクライアントやお得意様など社外のお客様をもてなす場所として使われています。しかし、現代では応接室のあり方が変化しつつあります。
これまでの応接室のレイアウト
商談や面談など、重要な話し合いの場面に使われるケースが多かったため、ゆったりと落ち着いたレイアウトが一般的であったと考えられます。
また、来客者をおもてなしをするために高級感のある上質な雰囲気を意識していた企業も多かったでしょう。
現代の応接室のレイアウト
近年は、インターネットの発達によって、ネットを介して簡単に人とつながることが可能になりました。
さらにコロナ禍を機に、対面での接触を減らすため、直接訪問する機会が少なくなり、Web会議システムなどを用いて画面越しに商談することが一般的になりました。
そのため、応接室の使用方法も変わり始め、応接室を会議室として使用するなど、応接室の比重を下げる企業も出てきました。
それでも、人と人とが直接会って会話することで生み出される相乗効果は無視できないため、ビジネスの分野で応接室がなくなることは考えにくいでしょう。
むしろ、応接室の活用方法を見直し、より収益に結びつく空間づくりが加速すると考えられます。
応接室をレイアウトする前に考えたい視点
応接室の使用目的が変化しているとはいえ、応接室が来客者と接する場所ということに違いはありません。
どのような視点でオフィスレイアウトを考えていくべきか見ていきましょう。
居心地の良さ
全般的に対面でのやりとりが減りつつあるものの、来社してもらう必要がある企業も多いでしょう。
そのため、来客者が心地良く居られる空間になるよう工夫が必要です。
イメージの良さとコミュニケーションの取りやすさ
応接室に通す来客者の大部分は、自社の利害関係者となる方が多いはずです。
そのため、自社に良いイメージを持ってもらえるような空間作りや、コミュニケーションを取りやすくするようなレイアウトにすることが重要になってくるでしょう。
オンライン会議も配慮が必要
応接室を会議室として兼用し、オンライン会議を実施する場合においても同様のことが言えます。
たとえ来社せずとも人と接する場所には変わりありませんので、空間や環境づくりには配慮する必要があります。
応接室の使用目的や利用シーンを考え、自社に合った応接室のレイアウトを作っていきましょう。
応接室のレイアウトで押さえておきたいポイント6選
応接室のレイアウトを考えるときに押さえておきたいポイントについて紹介していきます。
応接室の設置場所
応接室のレイアウトでまず考えたいのが、応接室をどこに設置するかということです。
できれば、オフィスの入り口近くに応接室を作るのがおすすめです。
応接室に到達するまでの距離が長いと、執務室エリアなど社内のプライベート空間を通らざるを得ないなど、セキュリティ面の問題が出てきてしまいます。
オフィスに到着してからすぐに応接室に入ることが可能であれば、スムーズに商談を始められるので時間も有効的に活用できるはずです。
応接室までの通路
応接室を設置する際に、意外に盲点となるのが、入り口から応接室までの通路部分です。
オフィスの入り口近くに応接室を設けても、一定の距離は来客者に社内を歩いてもらうことになります。
そのため、来客者のことを考え、通路は広めにすると良いでしょう。
応接室への通路ですが、来客者のみが通る専用の通路を設ける余裕がない会社も多いに違いありません。
来客者とともに社内の人も歩くことが多い通路であれば、社内の人とすれ違うことを意識して、通路の幅を考えることが大切です。
応接室内のレイアウト
次に考えたいのが、応接室内のレイアウトです。
まず、応接室内は来客者が部屋の中を移動しやすいようにすることが大切です。
部屋いっぱいに机や椅子を置くのではなく、来客者が荷物を持っていても上座までスムーズに歩いて行けるようにスペースを考えてレイアウトしましょう。
人が歩く部分には、家具や物を置かないようにすることで、部屋全体がすっきりして見えますし、躓いてケガをするなどのトラブルを避けられます。
応接室の空間づくり
応接室では、部屋の雰囲気を明るくする工夫もしたいものです。
窓のある部屋の場合は、窓を大きくして自然な光が入るようにしましょう。
窓のない部屋に応接室を設置する場合でも、照明の取り入れ方で、明るく、落ち着けるよう工夫しましょう。
部屋の明るさは、人の心理面にも影響を与えるため、来客者がリラックスできる雰囲気が出せると良いでしょう。
大事な商談を成功させるためにも、応接室の空間づくりは大切なポイントのひとつです。
また、応接室は企業の宣伝の場としても活用できます。
室内を会社のイメージカラーで統一したり、商品を並べるショーケースを設置するなど、会社のイメージを打ち出すことを意識してレイアウトすることも可能です。
家具の選定
応接室に求められる役割を考慮した家具選定も重要なポイントです。
以前はソファとローテーブルのセットを置くことが多かったのですが、最近ではきちんとした商談や会議の場として応接室が使用されることも多くなり、メモを取ったり、パソコンの使用を想定した机と椅子が必要になっています
来客用の椅子は長時間座っていても疲れないよう、適度な硬さのものを使用すると良いでしょう。
机は執務室で使用するデスクと同様の高さのもので、会議室などに置かれる大きめのテーブルを設置する会社が多いです。
オンライン会議の環境づくり
オンライン会議の場として応接室を併用する場合は、適切な環境づくりが必要です。
例えば、ネットワーク環境が挙げられます。
商談中に自社のネットワークに不具合が生じて、画面がフリーズしてしまってはせっかくの機会を損失してしまいます。
ネットワークの速度や安定性がある程度担保された環境を整えるようにしましょう。
また、カメラ映りに大きな影響を与える、室内の明るさも重要です。
オンライン会議での商談が主流になった企業であれば配慮が必要でしょう。
応接室の使用目的に合ったレイアウトを考えよう
応接室に求められる役割はここ数年で大きく変化してきました。
それでも来客者を居心地の良い空間でおもてなしをするという本来の応接室の目的がなくなることはないでしょう。
その上で、使用用途に合わせて、社内会議や打ち合わせにも活用できるような柔軟性を兼ね備えたレイアウトが必要になってきます。
また、今回紹介した応接室を設置する場所や室内の明るさ、使用する家具などきめ細かな配慮を心がけることも大切です。
そうすることによって、社内外問わず、居心地の良い応接室の空間を作ることができるでしょう。