【総務、営業、製造、企画など】部署別のオフィスレイアウトポイントをご紹介
会社の快適な環境を考える上では、単なる過ごしやすさだけではなく仕事の効率性も考慮すべきでしょう。
そのため、快適な環境づくりに大きく関わるオフィスのレイアウトを決める際には、部署ごとの特徴を把握し、使いやすく機能性のあるものにすることが重要です。
そこで今回は、部署によってどういった特徴があり、どういったレイアウトが適しているのかをご紹介いたします。これからオフィスレイアウトを決める方はぜひ参考にしてみてください。
総務部のレイアウト
まずは総務部のオフィスレイアウトについてご紹介いたします。
総務部の特徴
総務部は、人事や経理など会社を回すための様々な業務を行う部署です。
来客の対応や社長から指示された作業を行う場合が多いため、まず受付の近くに設置して、応接室と給湯室からのアクセスを良くすること、それから社長室や役員室にスムーズに行ける場所にすることが重要と言えるでしょう。
営業部とは比較的関連する業務が多いため、近くに配置すると良いかもしれません。
総務部に適したオフィスレイアウト
総務部に適しているオフィスレイアウトは一般的な島型の対面式レイアウトでしょう。
社員同士が向き合って座り、顔を上げれば相手の顔がすぐ見えるため、コミュニケーションの取りやすいレイアウトと言えます。
机を並べて対面にするだけのシンプルなレイアウトなので、省スペースに収まりが良く、人員の増員にも対応しやすい形です。
また、パソコンなどに必要な配線は島の中心に通すことができますので、配線がシンプルに収まるという利点もあります。
営業部のレイアウト
次に営業部のオフィスレイアウトを見ていきましょう。
営業部の特徴
営業部は、営業活動を行うため社外に飛び回ることが多い部署です。
総務部との連携が多いことも考えられますので、近くにあると便利でしょう。外出の機会が多い社員は見積りの予算や交通費の相談など、たびたび総務部に相談する場面があるからです。
また、会社の製品を販売する購買部がある場合は、営業と販売はセットで行われることが多いため、購買部も近くに配置すると業務の効率化に繋がります。
営業部に適したオフィスレイアウト
営業部に適しているオフィスレイアウトのひとつとして、フリーアドレス式のレイアウトが挙げられます。
形としては対面式レイアウトと似ていますが、席を固定せずに自由な席を選んで仕事のできる形態です。これは外出の多い営業職に向いている形で、席についている時間が長くないために、自分の席を決めるのではなく、使いやすい席を自由に使えるというレイアウトです。
ノートパソコンを持ち運び、無線LANが利用できるなら特定の席にこだわる必要はありません。
フリーアドレス式は、人員が増えても対処しやすいレイアウトで、多くの営業部に採用されています。自分の席ではないため、ロッカーなど個人の収納スペースを別で用意する必要があるのが難点でしょう。
製造部のレイアウト
続いて製造部のオフィスレイアウトです。
製造部の特徴
製造部は、製造メーカーならその会社のメインの業務を扱っている部署です。
工場や研究所などが併設されている場合、デスクワークの社員は直接の作業を行わなかったり、逆に作業に掛かりっきりで席にいない時間が多かったりと、会社によって事情は分かれます。
いずれにせよ工場や研究所が併設されているのであれば比較的近い場所、もしくは出入りが行いやすい場所に配置しておく必要があるでしょう。
一日に何度も出入りする部署にも関わらず、移動に不便な場所に配置されていた場合は時間的な浪費や不要なストレスが生じることも考えられます。
製造部に最適なオフィスレイアウト
製造部がデスクワークをメインとして業務を行う場合、向いているレイアウトは背面式レイアウトになるでしょう。
これはチームごとに一つのブースを作り、個人個人は背を向けて座る机のレイアウトです。
自分の作業を行いつつも、連絡を取る場合は振り向くだけですぐ近くのチームメンバーとやり取りができます。
このように背面式レイアウトは、チームを組んでの作業に適したレイアウトと言えますが、対面式レイアウトよりは場所を取ってしまいがちです。スペース効率は悪いため、スペースに余裕のあるオフィスでなければ使えないレイアウトでもあります。
企画部のレイアウト
最後に企画部のオフィスレイアウトです。
企画部の特徴
企画部は、会社の頭脳とも言える部署です。
既存業務の改善案を考えたり、新しい仕事を生み出すために日々頭を悩ませる業務です。
あまり他の部署と多くのやりとりをする部署ではないので、独立していてもあまり問題はないでしょう。
ただ、敢えて近くにあれば良い部署があるとしたら製造部などが考えられますので、自由度が高い場合は隣接しておくと都合が良い場面が多いでしょう。
企画部に最適なオフィスレイアウト
企画部に向いているオフィスレイアウトはブース型レイアウトです。
これは各自の机をパーテーションやパネルで囲ってブース型の作業空間を作り上げるレイアウトで、周りの目を気にすることなく作業に集中できるものです。
大半が個人作業で、頭を使って行う業務に向いているレイアウトと言えます。イメージとしてはプログラマーやライター、イラストレーターなど周りとの連絡よりも個人の作業の割合が大きい業務に、非常にマッチしたレイアウトです。
パーテーションやパネルの高さを調整することで、完全に周りから遮断されるか、ある程度視線は避けられるぐらいの作業空間にするかの調整なども行えます。
部署の特徴に応じたオフィスレイアウトに
どの部署にも一般的に適したオフィスレイアウトが存在します。
単なる机の配置だけでなく、それぞれの部署での役割やそれに応じた動線なども考えたオフィスレイアウトが重要であるといえるでしょう。
また、今回ご紹介した内容はあくまでも一般的なものとなりますので実際にオフィスレイアウトを考える上では、事前に各部署に聞き取り調査を行うことでより快適な環境を作ることができるかもしれません。